問題にそなえ、対処すること(集団認知行動療法)

問題にそなえ、対処すること(集団認知行動療法)

「問題に備え、対処する」

 

前回までは、自分が困っている原因がどこからやってくるのか、そしてそれを取り除くためには

どうすればいいかを行いました。

 

今回は現在の問題を解決させるため、これから先の未来に焦点を当てました。

現在が困難な状況だと、自分の力ではどうしようもできないのではないか、と考え

無力感を感じることもあるかもしれません。

 

現状を大変だと嘆き、色々な事を心配しても、頭の中では考え方がグルグル回り、

悪い予想ばかりをして、不安が大きくなったりもします。

 

そんな場合は、その状況からいったん抜けることが必要です。

「もし奇跡が起きて、今抱えている問題が全て解決した状態を想像して見てください。

 どんな状況になっているでしょうか?」と現在の状態から抜け出すための質問をしました。

 

問題状況に置かれている時、そこの地点だけで考えると、こうやればいいかもしれないけど

やっぱり難しいかな、と悲観的になりがちです。

ですから、今までの事はいったん脇に置いておいて、問題が解決したという前提で、

未来を想像してもらいます。

 

そのイメージが浮かんでくるということは、ひそかに自分では「この問題は将来解決できるだろう」

と心の中では思っているということです。

 

問題が解決した状態はどんな状態なのか。その時、自分はどのような風に人と関わったり、

考えているのか。自分の雰囲気はどうなのか。

 

色んな視点から考え、今まで自分ではどうしようもできない問題だと思っていたものを、

ちゃんと取り組めば解説しそうな問題、とイメージが変わってくことを体験してもらいました。

 

問題を避けて、見ないようにしている間は、不安は高まり解決しないけれど、問題の正体は何なのかを

しっかり見れば、少しずつどうすればいいのかが見えてきます。

まさに「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」の境地と言えます。

 

自分が問題だと思っていることの正体は何なのかを、しっかりと見極めて行きましょう。