エンプティチェア~相手の気持ちを理解して行動すること~
2018/03/01 [コラム]
「エンプティ・チェア」
集団認知行動療法にて「エンプティチェア」をやってみました。
これまでの人生は、様々な出来事を体験してきました。
高校の時、部活に打ち込んだり、仲のいい昔からの友人とは未だに繋がりがあったり、
色々なことがあったと思います。
その中でも度々思い出してしまうこともあるでしょう。
例えば、仲のよかった友達とけんかしたことや、仕事で失敗して怒られたこと、など
忘れたくても忘れられない出来事もあるでしょう。
その時に感じるのは、あの時ああしていればよかった、もっと思ったことを伝えておけばよかった、
という後悔かもしれません。
過去の経験で、少し不快な感情と共に甦ってくる思い出は、まだ自分自身の中で
整理されずに、残っているからこそ思い出したりします。
その出来事が自分の中で整理された時、そういうこともあったけどもう終わったんだな、
と自然に思え、懐かしい過去の思いでの1つ、と捉えることができます。
今回はイスを用意して、未だに思い出される対人関係の場面のロールプレイを行いました。
自分のイス、相手のイスを用意し、それぞれの場所に座ったとき、その人になりきって
相手に向かって言葉を伝えます。
そして、少し離れた場所に客観的な場所も用意しました。そこに立つことで、自分と相手の
やり取りを冷静に眺めることができます。
例えイメージの中でも、イスに座っている相手に対し、言葉で伝えると、自分の中で止まっていた
過去の記憶が動き出します。
言葉に出した時、あの時ああ言えばよかった、から、やっと自分の気持を伝えられた、に
変わっていきます。
自分の言葉に力を込めて伝えた人は、「やっと伝えられました」とどこかスッキリとした表情が
印象的でした。
もう顔も見たくない相手だとしても、イメージの中でもしっかりと言葉に出して伝えることで、
自分の言いたいことをしっかりと伝えた、という記憶に書き変わっていきます。
言葉で伝えることがどれだけ大切で、言葉で伝えることは、自分の気持ちを大切にすることだと
気づいてもらいました。