自分の人生をとりもどす

自分の人生をとりもどす

「どうするかは自分で決める!」

~自分の人生を取り戻す。『他人の基準』から『自分の基準』へ~

 

 

あなたが鉢でチューリップを育てていたとします。

たくさん太陽の光が当たれば大きく育ちますが、日陰で育つとあまり大きくなりません。暗い場所で育てて、ろうそくの光で育てても、あまり大きくならないでしょう。

 

このように、その植物がちゃんと育つためには、必要な日光の量があります。

また与えられたものが、自分にとって必要な栄養でなければ、大きく育ちません。

 

 

このようなことは人にも当てはまります。

その人が、本当に求めているものであれば、それをやった時に「達成感」「喜び」「幸せ」を感じることでしょう。しかし、本当はやりたくないのに、人から勧められてやっても、そのような感覚は得にくいでしょう。

 

 

もし周りがあなたに対して「真面目である」「コツコツやる」などを求めていたとしても、あなたが本当に求めているのが「挑戦」「変化に満ちた刺激的な内容」「創造性」だとします。

いくら『他人の基準』にしたがって褒められたりしても、自分が本当に求めているものでなければ、満足感は少ないでしょう。

逆に本当に自分がやりたい事をやっているのであれば、充実感を感じたり、生き生きした人生を送っていることでしょう。

 

 

現在の状況に何か満たされない感覚を感じていたり、不満があるのなら、まずは自分が何を求めているのかを明らかにしていく必要があるでしょう。

そして、祖父母、父親、母親、兄弟、周囲の大人、友達など『他人から与えられた基準』に従って生きるのではなく、本当に自分が望んでいる『自分の基準』に従うと、精神状態が違ってきます。

 

 

他人の望む人生を生きている時は、どこかむなしく感じたり、満たされなかったり、世界が色あせて見えます。

どうでもいいや、というどこか投げやりな態度を取ることもあるかもしれません。

表情も硬かったり、どこかつまらなそうだったり、不満を口にしています。

身体のエネルギーの状態も低下しているので、なんだか気分がすぐれなかったり、様々な不調が身体に現れます。

 

一方で自分が望む人生を生きていると、毎日が幸せに感じられ、世の中が生き生きと感じられます。

自然と笑顔があふれてきて、目がキラキラと輝いています。

そういう状態になると、身体のエネルギーの状態も上がり、免疫機能が活性化し、自然と症状が消えていきます。

 

 

話は変わりますが、数学が得意になるためには、どうすればいいでしょうか?

それは、人に数学の問題の解き方を教えてもらったり、自分で問題集を解いたりすることです。問題が自力で解けるようになると面白くなったりします。逆に問題が解けないと、つまらなく感じられます。

 

 

人生というのは問題集を解いているようなものです。その中には、たくさんの問題があります。そして問題集の内容は1人ずつ違います。

問題集をある程度解いていくと、「おや、自分はどうやら『人を信じる事』という問題集を解いているらしい」とか「どうやら『自分の意見を大切にして、相手に伝える』という問題集を解いているらしい」という事がわかってきます。

 

自分の歩んできた人生を振り返り、たびたび起こった困難を振り返ると、その課題が見えてくることでしょう。

 

その人の問題集が『自由』をテーマにしていれば、幼少期は厳しい両親の元で育てられたり、度々自分の意見を否定されたり、会社でも何故か自分の意見に反対する人が度々現れたりします。つまり自分が『自由』を感じられない『不自由』な状況に置かれるのです。

そのような状況でも、自分の意見をしっかりと相手に伝え、自分の意見を大切にしていくと、その問題集をほぼ解けたことになります。そしてその課題を自分で解けるようになれば、自分はもうこの課題が解ける、という自信が湧き上がってくるでしょう。

 

そう考えると、その人が心から求めているものは、あえて最初から簡単に手に入らないもの、と言えるでしょう。

なぜなら簡単に手に入るものなら、そもそも必死に手に入れる必要はないですし、手に入れてもあまり感動はないからです。

 

 

心理学の研究では次のようなことが分かっています。

自己評価が低い(自信がない状態)と、人からの評価を気にします。「私って変な風に見えてないかな」「周りに期待されているから、その期待に応えなきゃ」など、つい周囲の目を意識しています。

 

自己評価が高くなる(自信がある状態)につれ、人からの評価を気にしなくなります。自分がそれをしたいか、したくないか、自分の基準で判断します。「あっ、これ面白そうだからやろう」「それは興味ないからやらない」となっていきます。

「自分の基準」で生きているからこそ、人の目線が気にならなくなるのかもしれませんね。

 

 

ワークでは「自分の基準」と「他人の基準」で歩んだ未来が、それぞれどのようなものかを体験してもらいました。

 

また、『他人の基準』で生きるようになった象徴的な出来事を思い出し、その場面で改めて自分の基準を大切にして相手に対して宣言する、という内容を行いました。

 

自分がどんなことを大切にして生きていたいのか、それを見つけることはとても重要です。

それを見つけて、それに向かって人生を歩むと、精神状態も、身体の状態も本来の健康な状態を取り戻します。

 

これからも『他人の基準』に振り回されて生きるのか、それともしっかりと『自分の基準』を見つけて、それに従って生きるのかで、得られる幸福感は違っていくことでしょう。