世界の中心は自分だ

世界の中心は自分だ

「この瞬間に起きていることを、しっかりと体験しよう」
~世界の中心は自分なんだ~

あなたは外を歩いている時、空の色に気づいていますか?
透き通るような青い空、雲に覆われている灰色の空、少しだけ雲があってまるで空を泳いでいるようだったり、
…空は毎日表情が違います。
道を歩いていて、昨日まで咲いていなかった花が咲いているのに気づいたり、木々の下をあるくと自然のにおいがしたり、思わず胸いっぱいに匂いを嗅ぎたくなるかもしれません。
風がほとんどなく穏やかな気候の日もあれば、頬を撫でる風が強い日もあるでしょう。

…でも、頭の中で考え事ばかりしていると、そのような情報にあまり気づかないかもしれません。
一説によると、人は1日に5万回、頭の中で独り言を言っているようです。
悩みの渦に巻き込まれている時は、常に頭の中で考え続けているのかもしれません。

自分の本心を知りたければ、いったん考えるのを止めて、自分の内面を見つめてみるといいでしょう。

人というのは「意識」で考えられる部分は、多くても10%程度と言われています。
残りは「無意識」が影響を及ぼしていて、その割合は約90%とも言われています。「無意識」というのは、考えようとしても、なかなか意識できない部分です。それを間接的に伝えてくれるのが、身体の感覚、感情だったりします。

頭(「意識」の部分)だけで考えると、なかなか問題が解決しないことも多いです。
そんな時は、身体の感覚、感情から、自分の本当の気持ちに気づき、そこから解決の糸口を見つけて行ってもいいかもしれません。

今回は、頭の働きをいったんお休みさせて、それ以外の五感に意識を向けてもらいました。
一番基本的な方法である『呼吸に注意を向ける』という方法です。
瞑想には様々な方法がありますが、一番オーソドックスな方法になります。
やり方は次の通りです。

『呼吸のマインドフルネス』
呼吸に何となく意識を向けます
息を吸う時は、心の中で「吸って」と言い、息を吐く時は、心の中で「吐いて」と言います。

口や鼻の辺りで空気が入ったり、出ていく感覚かもしれませんし、気道を空気が通る感覚かもしれません。
あるいは、お腹が膨らんだり、へこんでいく感覚かもしれません。どこか特定の場所に意識を向ける場合もあれば、なんとなく全体に意識を向ける場合もあるでしょう。

呼吸に意識を向ける感覚に慣れてきたら、「吸って」「吐いて」と言うのを止めてもいいです。
(※慣れてきたら、最初から心の中で言わなくていいです)

やってみると、普段いかに頭を使っているのかに気づかれたかもしれません。
でも慣れてくると、呼吸に意識を向けるだけで、落ち着くようになってきます。
心理学では『条件付け』と呼ばれるもので、何度も練習すれば、そのモードに入りやすくなるのです。

 

好きなものを食べることを考えると、わくわくして、胸のあたりが弾む感覚があるかもしれません。
嫌いな食べ物を食べることを考えると、胸の辺りが重かったり、不快感を感じるかもしれません。
このように、色々なことを考えると、身体など五感も様々な反応をします。
そこから、本当は自分が何を感じているかに気づいてもらいました。

それは以下のように行いました。

身体の感覚に意識を向けると、様々な感覚があることに気づきます…

人は身体の様々な部分で、色々な感覚を感じたりしているものです。
重たい感じ、痛い感覚、空っぽな感じ、温かい感じ…
その感覚と共に、感情が沸き上がって来るかもしれません。
悲しい、嬉しい、寂しい、怒り、虚しさ、妬ましさ…
どんな感情があってもいいのです。
しばらく、その感覚・感情と共にいてみてください。

その感覚・感情を温かく見守ってあげましょう。落ち着いたと思ったら終了です。

その後は、自分の中に溜まっていた感情を開放していくと、どう感じられるのかを体験しました。
感情は抑え込むとずっとそのままですが、その感情を見つめ、認めてあげると、徐々に小さくなっていく、
という性質をもっています。それを体験してもらいました。

また、身体の症状、感情から、その理由を探り、無意識にその解決策を尋ねる方法も行いました。

自分にとって行いやすいアプローチもあれば、わかりにくいアプローチもあったと思います。
ですが、何度も繰り返していくと、自分の中で眠っていた感覚が目覚め、本当は自分が何を望んでいるのかがわかってきます。

今回は、頭で考える事をやめ、本当は自分がどう感じているのか、何を望んでいるかに気づいてもらいました。
このことは、次回以降にも色々役立っていくことでしょう。
頭で考えていいと思うことではなく、自分が心から望んでいる方向に進む時、人は健康を取り戻すからです。