自分の人生に責任を取るということ。

自分の人生に責任を取るということ。

「自分の人生に責任を取る」
~様々な出来事は、自分が作り出したこと~

今回はワーク中心というより、考え方について行いました。
このポイントをしっかり理解しているかどうかで、その後よくなり方が違ってきます。

私の人生が上手くいかないのは、親のせいだ。
自分の進路を選ぶ時、親の望みをかなえるために、本当はやりたいことをあきらめて、親の望む進路を選んだ。
本当はそうしたくなかったけど、そうした方が周りの人が喜ぶと思ったからそうした。

このように考えている人は、どのような世界観を持っているのでしょうか?
このような世界観を持っていると、周囲に翻弄されている感覚が強まっていきます。

物事を白黒つけたがる人ほど、明確な理由を持ちたがります。

カウンセリングなどを受けていると、自分の価値観や、考え方に身近な家族が大きな影響を与えていたことに気づく人がいます。
以前はその人に影響を受けて、その人を前にすると、言いたいことが言えなくなったり、素直に相手のいう事にしたがったり、相手に対して無力感を感じたりもします。
まるで自分はその人に対して、無力な存在であり、弱い存在だ、と感じているかもしれません。

だんだんと、その人の感情が出てくると、今まで出てこなかった怒りや、不満などが噴出してきたりします。

そしてある時「こうなったのはあなたのせいだ」「昔はよく~~と言ったよね」など、相手に不満をぶつけたり、謝罪を求めることもあります。

相手がこちらの言い分を聞いてくれば、誤ってくることもあるでしょう。
人によっては、今度は自分の立場が相手より上になったように、振る舞うことも出てきます。
相手が年を取って、以前のような力関係でなくなると、立場が逆転することもあります。
相手に対して命令したり、言う事を聞かせようとしたりもします。

ですが、それでもその人は納得はできません。どんどんと言動がエスカレートして、暴力に発展することもあります。

今まで言えなかったことを相手に伝えても、満足できない人がいるのはどうしてでしょうか?

先ほどの例にいったん戻ります。
「こうなったのは親のせいだ。」「家族のせいだ。」「上司のせいだ」…

実はそれが言えた段階で、相手との力関係は対等になっています。

相手が今までやったことを認めて謝罪することもあれば、「そんなことはしていない」と否定することもあるでしょう。
でも、それは本当はあまり重要なことではありません。
相手が認めようと、認めまいと、どちらの反応でもいいのです。言えた段階で、本来の問題はほぼ解決しているのです。

人は今まで言いたいことを、言っていなかったからこそ、病気になったりするのです。

人を気にする人は、必要以上に人の顔色を窺ったり、人を見て極端に態度を変えたりするという、アンバランスな人間関係を築います。
そうすると自分の意見よりも、他人の意見を優先することもあったりします。

一見、相手に対して思ったことを言えるようになったり、相手に怒りを表したり、強気にでることは、
相手よりも立場が上になったようにも感じられます。

ですが、本当にそうなのでしょうか?
実はそのような態度を取ることで、ある想いが逆に強まっていくのです。

「こうなったのは、親のせいだ」「夫のせいだ」「妻のせいだ」「上司のせいだ」と考え、相手に謝罪を求めたり、非難したりします。

そういうことをすればするほど、『自分は親に影響を受けている』『自分の人生は親に左右されている』⇒『自分の人生は自分で決めるものではなく、人に左右されてしまうものだ』『自分の人生は相手次第。自分ではどうすることもできない』
そんな思いが強まっていきます。

相手に対して強気になったり、非難すればするほど、自分は相手に大きな影響を受けている、という思いが強まるのです。

親が私のことを愛してくれなかったから、『私は人から愛されない』と思ってしまう。
だから大人になって、親と関わり、親の関心を引こうとしたり、やさしい言葉をかけてもらおうと関わる人もいます。
しかし、親から期待通りの反応が得られなかったら、どうなるでしょうか?

『やっぱり私は愛されない人間だ』という思いが強化されていきます。
自分が『愛される人間』か、それとも『愛されない人間』かを相手の判断にゆだねてしまってもいいのでしょうか。

自分の身に起こったことを、相手のせい、環境のせい、と非難することは簡単です。
自分の責任ではなく、相手の責任でこうなったのだ、と相手を責めることができるからです。

一方で、そうすればする程『自分の人生は他人にコントロールされている』『自分の人生は相手次第』となっていきます。

〈あなたの人生は、あなたの親のものでしょうか?〉
〈あなたの人生は、あなたの夫、妻、パートナー、子どものものでしょうか?〉
〈あなたの人生は、あなたの上司のものでしょうか?〉

他人の影響から抜け出すためには…
自分の人生の主人公は自分であるということに、気付くことが必要です。

そのために、過去起こったことを、様々な視点から捉えなおすことも有効でしょう。
もう一度、意味付けをし直してもいいでしょう。

そして『自分の価値は他人に与えられるものではなく、自分で決める』と決断することが重要です。

そうした時、自分は世界に翻弄される弱い存在から、自分で人生を切り開いていける強い存在へと変わっていくことでしょう。