過去の体験を癒やすこと

過去の体験を癒やすこと

「過去の体験を癒す その2」

~過去の記憶が、自分を形作る~

「自分は一体何者なのか」…

それは過去に体験した、様々な記憶によって形作られています。

周りの人からどのように扱われたか、周りの人からどのような言葉を投げかけられたのか、そしてその状況をどのように意味づけしていたかにより、自分のイメージが形作られていきます。

見方を変えると、1つ1つの記憶のイメージが変わっていくことにより、自分のイメージが変わっていくのです。

今回は基本的に、前回と同じような内容を行いました。

参加者の方が前回と違ったのも理由の一つですが、大きな変化が起きやすいので、多くの人に体験してもらいたいと思ったからです。

前半は自分を形作っている記憶を引き出すための、いろいろな練習を行いました。

例えば、小さい頃に電車に乗っていた時のことを思い出してもらいます。

小さい時は、周りの大人は自分よりもずっと背が高く、つり革は頭の遥か上にあって、自分の身体は周りの大人よりも小さく感じたことでしょう。また揺れも今よりも大きく感じ、立っているのが大変だったかもしれません。また人によっては、先頭車両で運転席を眺めているのも好きだった人もいることでしょう…

このように過去の記憶を少しずつ思い出していくと、それにまつわるエピソードも出てきたりするものです。

そうすると、他の忘れていたことも、段々思い出していくかもしれません。

通っていた幼稚園や保育園のこと。仲良かった友達のこと。大好きだったおもちゃのことなど…

似たような記憶は、近い場所に保存さえているので、それをきっかけに出てきやすくなるのです。

話が変わりますが、仕事を休んでいる人が復職のことを考えると気分が悪くなり思考が止まってしまう。

これも本能的な反応で、思い出したくないことを思い出し始めた時に、強制的にシャットダウンしようとしているのです。

動物の危険な状況に置かれた時の、最終的は反応が凍り付きだからです。

この状態で、この問題を扱わずに復職すると、具合が悪くなる可能性が高いです。

なぜなら危険な状況になったら、強制的にシャットダウンしよう、というパターンを用いる可能性が高いからです。

また過去の嫌な記憶を思い出すと、どっぷりとその中に使ってしまい、その状況、感情から抜け出せなくなる人もいます。人によっては涙を流す人もいます。

いずれの場合の不快な感情になったり、そのことを考えると思考が停止してしまう、あるいは無力感を感じる…

そのような場合は、扱うポイントがそこにあることを教えてくれています。

なぜなら過去の記憶に関しての自分の解釈が、苦痛を与えるものになっているからです。

過去のイメージに戻り、新たな視点や、持っている自分の力に気付いた時、世の中の景色が違って見えます。

自分のイメージが変わり、自分の力、能力に気付いた時、世界はもっといい所だと思えることでしょう。

そのように、とても変化を起こしやすいテーマなので、前回と同じ内容を扱いました。

コツを掴めば、自分でも自分のイメージを変えていくことができるので、色々活用していただけたらと思います。