真実はどこにあるのか?

真実はどこにあるのか?

「真実はどこにあるのか」

~裸の王様から、人の本質に気づく~

子どもの頃は、色々な絵本を読んだことがあると思います。

その中で『裸の王様』という話しがあったことを、憶えているでしょうか?

あらすじは、以下の通りになります。

『裸の王様』

ある時違う国の商人が、王様の元にやって来ました。

その商人は、王様に対して、正直者にしか見えない糸で作った布で、どれだけ価値があるのかを伝えました。

商人が王様に対して「もちろん正直者の王様には見えますでしょう」と言い、王様は見えていないのに「もちろん見えるとも。これ程はすばらしい素材は見たことがない」と言いました。

あるとき、王様がパレードでその服を着て、街中でパレードを行いました。

それを見ていた大人達は「これはすばらしい」と言い、その素晴らしさをたたえていました。

しかし、それを見た子どもは「王様は裸だ」「裸だ、裸だ」と言いました。

それを聞いた大人たちも、王様が裸であることに気づいた。

王様は自分がすっかり騙されたことに気づき、裸でいることが恥ずかしくなりました。

以上が大まかなあらすじになります。

まずはこの話しを元に、色々なことについて考えてもらいました。

王様はどうして見えていないのに、正直者には見えると言われた布を「見える」と言ってしまったのでしょうか?

その裏には正直者でいたい、正直者はすばらしい、周りによく見せたい…

色々な思いがあったのだと思います。

私たちの信じ込みも、まさにこのように作り上げられていくのです。

周囲の人達から「これはいいものだから、それを信じなさい」と言われると、自分ではそう思ってなくても、そういうものなんだ、とつい信じ込んでしまいます。

子どもの時から「そういうのは世間体が悪い」「みっともない」など、言われ続けた人は,人からどう見られるかを意識しやすくなるでしょう。

またテストなどでいい点を取ってほめられ、悪い点をとって叱られたなら、『人より優れていることがいいことなんだ』と思うかもしれません。

このように人は周りから与えられた価値観を、知らず知らずのうちに使っているものです。

小さい頃は、そうは思わなくても、気づいたらその考え方を飲み込んでいた訳です。

今回は、そのようなことに色々気づいてもらいました。

自分が信じ込んで、受け入れてしまった価値観にどんなものがあるのか…

それを振り返ってみると、色々なことに気づくことでしょう。

『裸の王様』は自分の信念がどのようにして作られるのかを、よく教えてくれていると思います。

自分がその信念をまとっていて、それが必要ないと思えば、それを脱げばいいのです。

そうするとすっきりと、自分らしく生きられることでしょう。