親との関係を考える

親との関係を考える

[親からの解放

~人生のしくみに気づいた時、親との関係がかわる~

今回は前回の、親をテーマにした続きを行いました。

まずは自分が父親、母親に対して、どのような不満を抱いているかを明らかにしました。

それぞれ1人ずつに、丁寧に様々な角度からの質問をしていきました。

今まで、「何となく不満」「あまり関わりたくない」という正体が、いったいどこからやってくるのかを知ることで、その原因が何だったかに気付くことができます。

☆☆☆☆☆

そして、さらに父親の父親、父親の母親、母親の父親、母親の母親についても、分析していきました。

自分からみて、祖父母にあたる人が、どのような考え方、信念を持っていて、どのように育てられたかを理解していきました。さらに当時の家庭環境、経済的事情、時代背景も大きく影響しています。

質問に答えていくことで、どうして父親、母親が、そのような信念を持ち、そして子育てをしたのかが、自然にわかってきます。

前回もワークを行ったとき、当時の親の年齢を考えて、どのような心境であったかを理解した時、親の印象が変わりました。親も完璧な存在ではなく、喜怒哀楽がある普通の人間だったのということに気付くのです。

今回も、親の両親まで意識を広げていくことで、親自身も様々な影響を受けて、その影響を受けて子育てをしていたことに気付くのです。

すぐに受け入れることはできなくても、そういう背景があったなら、親がそういう接し方、育て方をしたのも何となく理解できるな、と少しずつ受容が始まってきます。

☆☆☆☆☆

そして今度は、理想の父親、母親をイメージしていました。

その親はどのような立ち振る舞いをするのか、どのような話し方をするのか、どんな信念を抱いているのか、どのような家庭を気付いているのか、どのような人間関係を気付いているのか、どのような働き方をしているのか…

様々な想像を繰り広げてもらいました。

そして、親が理想の親になっていくためには、どんな要素が必要だったのか…

それについても考えてもらいました。

どんな風に、言葉がけをされながら育ったらそうなるのか、どんなことを大切だと教わりながら育ったらそうなるのか…

理想の親になるために、必要なものを考えてもらいました。

☆☆☆☆☆

最後はワークです。

親が子どものころから始めていきます。理想の状態になるために、必要なものを与えられて、様々なものを身に着けていきました。

そして、親があなたを生む直前の段階まで進んでいきます。そして理想の母親のお腹の中から生まれて、さまざまな大切なものを受け取って成長していくと、人生がどのように変わっていくかを、リアルに体験してもらいました。

☆☆☆☆☆

このような質問に答えたり、実際にワークを行うことで、何が起きるのでしょうか?

1つは自分が親の親になった感覚が芽生えます。

今まで自分は子供で、親は自分を育てた存在だという、絶対的な上下関係が固定されていました。

このようなワークをすることにより、その固定されていた上下関係が緩んできて、親に対する感覚も変わっていきます。

そして「親も、こんな要素が与えられていたら(もっと愛されていたら、関心を持ってもらえたら、褒められていたら…)違ったのかな」など、ちょっと違った視点が芽生えていくのです。

そして親は完璧な存在ではなく、上手くいくこともあれば、上手く行かないこともあり、色々な悩みを持った一人の人間なんだなぁ、と思えていくのです。

親からの影響から解放されていくと、今までは「親にこういう風に育てられたから、どうしようもない」から、「これからはどんな風に生きていこう。それは自分で選ぶことができる」というように、意識から解放されていくのです。

親の影響から自由になっていくアプローチは色々あります。

1つ言えることは「誰でも親の影響から自由になり、自由に生きていくことができる」ということです。

☆☆☆☆☆

今回で集団認知行動療法は、しばらくお休みとさせていただきます。

また安心して再開できる環境になったら、始めていきたいと思っています。

それまでお気をつけてお過ごしください。